コラム

桜井祐子の連載☆セルフフットケア8

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このコーナーでは、毎月、足のケア専門家・フットケアスペシャリストが自宅で3分簡単「セルフフットケア」法をお伝えしていきます。

 

第8号では、「巻き爪予防につながるおすすめグッズ編」をご紹介します。

足の爪の形状がまっすぐではなく、カーブを描き曲がった状態のことを巻き爪と呼びますが、その原因のひとつに「足に合わない靴」の装着と言われています1)。

 

1. 足と靴のサイズは、合っていますか?



靴のサイズは、自分の足よりも手の指1本くらい大きいサイズ(捨て寸)が適切です。インソールが取り外せる靴は、取り外してサイズを見てみましょう。取り外せない場合は、靴の上から親ゆびの位置を触れて確認してみましょう。

 

2. 靴の紐は、きちんと結んでいますか?


 
上の写真は、一見同じ靴のように見えますが、紐の結び方が違います。足の爪に変形や痛みが生じたり、また足の指が曲がって変形している方の多くは、左の写真のように、紐をゆるく結んでいることが多いです。日本では、家に帰ると靴を脱ぐ習慣があるため、脱着がしやすいように紐をゆるめに結んだり、紐がないタイプの靴を履く方が多いですね。 右の写真のように、靴紐をしっかり結ぶことで、足が足首の位置で固定され、歩行時に靴の中で足が前にずれることを予防します。つま先に痛みや変形がある方は、今日からまず靴の履き方を見直してみましょう。

 

3. 足の爪と指の変形の予防につながるおすすめグッズ


足には、片足26個の骨があり、33箇所の関節が足の柔軟性を作り、約20個の筋肉が足の動きをコントロールし、そして100以上の靭帯が体全体の構造を支えています。これらがなんらかの原因で形状が崩れてしまうことで、様々な痛みや変形が起こります。



写真左:コンフォートサポートソックス(CSソックス)
写真右:ケアソク for walking

足の爪と指の変形の予防につながるお手軽なおすすめグッズのひとつとして、靴下の装着があります。靴下の中でも、足のアーチをしっかりサポートするような作りになっているもの(写真左)は、まるでテーピングやインソール(靴の中敷)を装着しているような感覚になります。また、最近では、靴下の中の指先が、5つの袋に分かれていて、一見では5本指ソックスに見えない靴下(写真右)も登場しています。これらは、アーチサポートや踵のクッションも内蔵されているため、とても快適な歩行を導いてくれます。

病院や専門店に行くほどではなく、セルフケアレベルでなんとか足指の悩みを改善したい方には、おすすめです。

 

おわりに
巻き爪による違和感や痛みは、靴の改善や靴下の工夫をするだけで、緩和するステージの方も多くいます。爪だけをなんとかよくしようと思わずに、これらの見直しをしてみることは、再発予防にもつながるため、一つの視点として取り入れてみてはいかがですか。

 

参考文献:
1) Bryant A, Knox A.(2015)Ingrown toenails: the role of the GP. Australian Family Physician. 44: 102-105.

おすすめグッズ
コンフォートサポートソックス:
公式ホームページ
http://5comfortshop.com

ケアソク for walking: 山忠株式会社
公式ホームページ
https://www.caresoku.com


桜井 祐子


フットケアスペシャリスト(足のケア専門家)
博士(スポーツ医学)

足の専門店 PEDI CARE 代表(横浜)
足の専門校 SCHOOL OF PEDI 校長(横浜)
一般社団法人日本トータルフットマネジメント協会 理事長
一般社団法人足育研究会 経営企画委員

日本フットケア学会 会員
日本靴医学会 会員
日本臨床スポーツ医学会 会員

足の問題を様々な視点から保存的に改善するために、ドイツ式メディカルフットケア ポドロギーをベースとした角質ケア、足爪ケア、巻き爪ケア、リフレクソロジー、ボディケア、インソール作成、靴調整などのトータルフットケアを提供するフットケアサロンを開設。足の専門家育成のために、医師・看護師・介護福祉士・セラピスト向けにスクールで指導にもあたる。著書に「サロンワークに役立つ実践フットケア」(フレグランスジャーナル社)。 NHK出演、書籍、雑誌執筆、講演多数。

JTFA web: http://www.japanfoot.or.jp
足育研究会 web: http://www.sokuiku.jp/
Salon web: http://www.globalcare.co.jp/
School web: http://school.pedicare.jp/